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14歳から考えたい 戦争と宗教

14歳から考えたい 戦争と宗教

14歳から考えたい 戦争と宗教

争いは人類の避けられない宿命なのか。
それをすこしでも減らし、和らげるために、いかなる方法があるか——。
来たるべき世界をよりよくするための、ささやかな一石となりうる一冊。

平和主義はしばしば、少なくとも短期的には敗者になります。現在の勝利は、好戦的な人にあたえられる傾向があります。これは、平和は存在しないと言っているのではありません。平和は強大な力であり、芸術や商業、社会が栄えるためには必須の条件です。ただ、その存在は目立ちません。平和とは夜吠えない犬のようなものです。そのため、宗教的戦争について議論したときよりも、より細かな状況を、より詳細に見ていくことが大事になります。(本書「Chapter 5 平和を祈る」より)"

本書は、時代は古代バビロニアから二十一世紀のテロリズムまで、場所は日本からスーダンまで、文字どおり世界じゅうの事例にふれて、宗教と戦争について考える、非常に幅広い視野をもったものです。いろいろな国の戦争が次々と出てくるので、争っているのはどういった国なのか、戦争にいたるまでにどういった時代背景があるのかということを理解しないと、読み進めるのがなかなか大変かもしれません。そうした背景などはできるだけ注で解説しているので、参考にしてみてください。
 こうした歴史的な知識は、けっしてわたしたちの現在の状況と無関係ではありません。
 二〇二〇年代に入り、世界の情勢はますます不安定化しており、日本で暮らしているからといって無関係ではいられません。その不安定な情勢には宗教も確かに関与しており、二〇二二年のロシアのウクライナ侵攻にはロシア正教会が関与しており、二〇二三年のイスラエル・ハマス紛争の背景にあるパレスチナ問題にも宗教の影響があります。二〇二六年に起きた米国とイスラエルによるイランへの攻撃とその後の中東情勢についても同様です。
 ただし、その関わりは、第2章の「宗教が戦争を起こす」というものとは大いに異なっています。本書を読んだ人は、これらの出来事には、宗教が第何章のかたちで関わっているのかをぜひ考えてみてください。そうした考察をすることによって、世界で起きている出来事をよりリアルに理解することができるでしょう。
 本書は宗教と戦争というテーマについての案内であるとともに、さらなる学習への招待状でもあります。読んでいて興味をもった時代や地域、宗教などがあったら、さらにくわしく調べてみて、世界をすこしずつ広げていってください。
 そうした試みをつづけていけば、人類の避けられない宿命である争いと、それをすこしでも減らし、和らげるための方法について、とても大事なことを学べるはずです。
 (本書「訳者によるあとがき」より抜粋)
$15.66
14歳から考えたい 戦争と宗教
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争いは人類の避けられない宿命なのか。
それをすこしでも減らし、和らげるために、いかなる方法があるか——。
来たるべき世界をよりよくするための、ささやかな一石となりうる一冊。

平和主義はしばしば、少なくとも短期的には敗者になります。現在の勝利は、好戦的な人にあたえられる傾向があります。これは、平和は存在しないと言っているのではありません。平和は強大な力であり、芸術や商業、社会が栄えるためには必須の条件です。ただ、その存在は目立ちません。平和とは夜吠えない犬のようなものです。そのため、宗教的戦争について議論したときよりも、より細かな状況を、より詳細に見ていくことが大事になります。(本書「Chapter 5 平和を祈る」より)"

本書は、時代は古代バビロニアから二十一世紀のテロリズムまで、場所は日本からスーダンまで、文字どおり世界じゅうの事例にふれて、宗教と戦争について考える、非常に幅広い視野をもったものです。いろいろな国の戦争が次々と出てくるので、争っているのはどういった国なのか、戦争にいたるまでにどういった時代背景があるのかということを理解しないと、読み進めるのがなかなか大変かもしれません。そうした背景などはできるだけ注で解説しているので、参考にしてみてください。
 こうした歴史的な知識は、けっしてわたしたちの現在の状況と無関係ではありません。
 二〇二〇年代に入り、世界の情勢はますます不安定化しており、日本で暮らしているからといって無関係ではいられません。その不安定な情勢には宗教も確かに関与しており、二〇二二年のロシアのウクライナ侵攻にはロシア正教会が関与しており、二〇二三年のイスラエル・ハマス紛争の背景にあるパレスチナ問題にも宗教の影響があります。二〇二六年に起きた米国とイスラエルによるイランへの攻撃とその後の中東情勢についても同様です。
 ただし、その関わりは、第2章の「宗教が戦争を起こす」というものとは大いに異なっています。本書を読んだ人は、これらの出来事には、宗教が第何章のかたちで関わっているのかをぜひ考えてみてください。そうした考察をすることによって、世界で起きている出来事をよりリアルに理解することができるでしょう。
 本書は宗教と戦争というテーマについての案内であるとともに、さらなる学習への招待状でもあります。読んでいて興味をもった時代や地域、宗教などがあったら、さらにくわしく調べてみて、世界をすこしずつ広げていってください。
 そうした試みをつづけていけば、人類の避けられない宿命である争いと、それをすこしでも減らし、和らげるための方法について、とても大事なことを学べるはずです。
 (本書「訳者によるあとがき」より抜粋)